実は日本だけが取り残されている受動喫煙対策。東京オリンピックに向けて分煙対策を!

4月の改正健康増進法の施行に向けて、日本の多くの施設は受動喫煙対策や分煙対策を迫られているわけですが、こうした背景には東京オリンピックの開催もあるといわれています。

それも、日本における受動喫煙対策は、世界各国の受動喫煙対策と比べると発展途上であるとされています。各国から来日する外国人観光客へのおもてなしの一環として、これらの対策を法令化することで義務付けているわけです。

とはいえ、受動喫煙対策の進んだ国から来日する外国人観光客は喫煙者が少ないというわけではもちろんありません。そこで必要とされるのが分煙対策です。

 

世界的に遅れている日本の受動喫煙対策

世界では『たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約』に示されている通り、分煙ではなく全面禁煙化がすすんでいます。

受動喫煙の健康被害は明白なものとして、アメリカのニューヨーク州やカリフォルニア州では1990年から一般的な職場はもちろんのこと、飲食店や、レストラン、バーなどでも全面禁煙化にする動きが始まりました。

また、2004年にはアイルランドが世界で初めて国全体を禁煙とする法律が施行されましたが、その後現在に至るまで全面禁煙となっている国は、55カ国となり、途上国を含む世界各国に広がっています。更に国・州によっては、子どもが乗っている自家用車内までもが規制の対象になっています。

一方日本では多くの健康指標で高い水準を達成している一方で、タバコ対策については世界的に遅れをとっています。これまで公共交通機関、官公庁などが禁煙化されましたが、飲食店や他施設においては、禁煙対策はルールとして認識され、罰則などの規定はありませんでした。

また、2016年に実施された厚生労働省の一般の職場に関する調査では、『敷地内全面禁煙 14.0%』『建物内禁煙が39.9%』であったと発表されています。

逆に、健康を保護するという喫緊の必要性に加えて、東京オリンピックは世界の受動喫煙対策においつく好機ともいえるでしょう。

 

東京オリンピックに向けた分煙対策

東京オリンピックの開催もあり2020年の外国人観光客数は、約4000万人と予想されています。更に今後日本におけるインバウンド市場は年を追うごとに拡大していくとのことで、政府は2030年の外国人観光客数6000万人という目標を掲げています。

そんな中、世界中が日本のおもてなしについて注目しているわけですが、分煙対策もおもてなしの1つとして考えられます。そこでここからは、インバウンドシェア率から見た分煙の需要についてお話いたします。

外国人観光客の1/4は喫煙者

WHOの調査によると日本において、最も来日者数の多い国は、多い順に中国(台湾、香港を含む)、韓国、アメリカ、タイと続き、主要訪日国10カ国のうち喫煙率は約23.3%であるといわれています。だいたい外国人観光客の4~5人に1人は喫煙者ということになります。

インバウンドシェア率と、各国の喫煙率

【中国】インバウンド市場において最も訪日客数の多い中国は、2016年1238万人に対して喫煙者は280万人となり、喫煙率にして22.6%という結果になっています。

【韓国】インバウンドシェア率2位の韓国は、509万人の訪日客数に対して喫煙者は145万人、喫煙率にして中国よりも高い28.5%です。

【アメリカ】3位アメリカは訪日客数124万人に対して、喫煙率は18.1%という数値になっています。

【タイ】4位のタイは男性の喫煙率が比較的高く41.4%となっています。女性も含めた全体的な訪日客のなかでの喫煙率は19.8%です。

インバウンド集客は分煙が有効的

上記でピックアップした国は、2016年に外国人観光客数の多かった国ですが、オリンピック開催時は世界中の様々な国から訪日客が訪れることが予想されます。
また、外国人観光客数が増えるということは、パーセンテージに変動がなくとも、その中の喫煙者数はおのずと増えてきます。
周辺施設をはじめとした飲食店などの店舗は、分煙対策を行って、非喫煙者の集客も喫煙者の集客もどちらも行っていきたいところです。

世界的な禁煙率としては下記を参考にしてください。

▽男性の喫煙率

▽女性の喫煙率

出典:ウィキペディア

男性に限っては30%を超える喫煙率の国もあり、オリンピック開催時は周辺施設において分煙対策をすることでこのような客層のインバウンド集客を行うことができるようになります。

 

まとめ

世界では受動喫煙対策として、完全に喫煙禁止とされている国もある中、分煙は日本のおもてなしの文化であるという見方もあります。そういった意味でも、今回のオリンピックに向けた分煙対策というのは世界的にも注目されているわけです。

また、外国人観光客は、食べ物や観光地など日本ならではの伝統や文化を楽しむために日本に訪れるといわれています。喫煙者は飲食店で日本のおいしいお酒を飲みながらたばこを吸いたいという観光客もいるであろうし、非喫煙者の中には、たばこの煙を感じずに食べ物の魅力や日本のおいしい空気を楽しみたいという観光客もいるでしょう。

その双方にとって過ごしやすい環境を作ることが分煙対策でもあります。

外国人観光客にとって日本の魅力を最大限に知ってもらうため、そしてインバウンド対策として分煙を取り入れてみてはいかがでしょうか。