【分煙】タリーズコーヒーは3つの方法で受動喫煙対策!

タリーズコーヒーをはじめ、喫茶店や珈琲店などの飲食チェーン店にとっては、今回改正された健康増進補の影響を大きく受けているともいえるのではないでしょうか。というのも、喫茶店は居酒屋と同様に喫煙者のお客の来店が多い業種の一つでもあるからです。
そこで本記事では、健康増進法の影響で変わったカフェのたばこ事情と、タリーズが行った受動喫煙対策方法について解説してまいります。
カフェ形態で飲食店を経営している方、分煙を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
健康増進法でカフェが変わったこと
そもそも、健康増進法でカフェのたばこに対する対応がどのように変わったのかというところをあまりよく知らないという方も多いでしょう。まずは、健康増進法でカフェが変わった点から見ていきます。
健康増進法での変化点
健康増進法が改正され、2020年4月1日から、飲食店は原則屋内禁煙になります。(小規模個人店など一部を除く)
カフェチェーンも改正健康増進法の対象となっており、4月1日以降、カフェチェーンでは下記のような受動喫煙対策が行われています。
- 店内全面禁煙とする
- 店内に喫煙ブースを設ける(ブース内飲食不可)
- 電子タバコのみOKの喫煙室を設ける(飲食可)
屋内で全く喫煙できなくなる、というわけではなく、何らかの措置を取れば喫煙を可能にすることもできるというわけです。
カフェチェーンのたばこ事情
『マイナビニュース』によると、ドトールは渋谷エリアにある全7店舗のうち、完全分煙の店舗は5店舗、禁煙の店舗はわずか2店舗、カフェ・ベローチェは、新宿エリアに9店舗があり、その中で喫煙室や加熱式たばこ専用喫煙室ありの店舗が、6店舗という結果でした。
一方、ルノアールは新宿エリアで全席禁煙なのが新宿アルタ横店のみで、それ以外の約20近い店舗は分煙対応となっているといいます。
飲食チェーンの中でもハンバーガー店やファミリーレストランと比べて、『一息休憩』というイメージの高い『カフェ』や『喫茶店』という営業形態は、比較的分煙にしている店舗が多いと言えます。
実際、2014年から全席禁煙のマクドナルドをはじめ、現在はロッテリアやバーガーキング、ファーストキッチン、ケンタッキー・フライド・チキン、モスバーガーなどほとんどのチェーンで全面禁煙が進んでいます。唯一、分煙や喫煙室ありの店舗があるのはフレッシュネスバーガーのみです。
タリーズが行った受動喫煙対策方法3パターン
そんな、喫煙者の来店が多いカフェチェーン店の一つ、タリーズコーヒーが行った受動喫煙対策方法の3パターンをひとつづつ解説してまいります。
①完全禁煙の店舗
②全席禁煙・喫煙ブースありの店舗(ブース内飲食不可)
③分煙の店舗(喫煙席では電子タバコのみ)
①完全禁煙の店舗
1つは、完全禁煙にすることによる受動喫煙対策です。この場合は屋内外問わず敷地内では喫煙をすることができません。タリーズコーヒーの中でも比較的ファミリー層の来店率が高い店舗は完全禁煙となっているのではないでしょうか。
②全席禁煙・喫煙ブースありの店舗(ブース内飲食不可)
2つ目は喫煙専用室がついている店舗のパターンです。喫煙専用室内で飲食をすることはできませんが、喫煙者がたばこを吸いたいときに気軽に喫煙室に行き、喫煙ができるというメリットがあります。また、喫煙室を設置するには、厚生労働省が定めた煙が禁煙室に流れ込まないような対策を必ず取らなければならないので、非喫煙者も安心して過ごすことができます。
③分煙の店舗(喫煙席では電子タバコのみ)
3つ目は、電子タバコのみを喫煙できる喫煙席がある店舗です。この店舗では紙巻きたばこの喫煙はできませんが、電子タバコの喫煙者であれば、これまで通りに飲食をしながら喫煙をすることもできます。ただし、仮に喫煙者と20歳以下の方のいるグループでの来店の際は、20歳以下のお客は他の席に座ってもらうことになるか、喫煙者が我慢しなければならないかのどちらかになりますので、多少不便な面はあるといえるでしょう。
とはいえ、完全禁煙にしている店舗もある中、電子タバコ専用の喫煙席や、喫煙ブースのあるタリーズコーヒーは愛煙家にとっては非常にうれしい場所となりそうです。
タリーズが受動喫煙対策で受けた影響
タリーズコーヒ―は、全店が完全禁煙制のスターバックスとは異なり、分煙や喫煙席を備える店舗が多くあります。国的には『喫煙に対する取り締まり』が厳しくなっていく中、タリーズコーヒーは『喫茶店で喫煙する日本的な文化』を尊重し、コーヒーの香りや居心地に影響しないよう、完全分煙とされているわけです。喫煙者用にガラスで仕切られた小部屋も、喫煙者にとっても圧迫感を与えませんし、非喫煙者も煙が流れてくる心配がないので安心して過ごすことができます。
タリーズコーヒーは禁煙の店舗、分煙の店舗、喫煙ブースを設置した店舗と3パターンの受動喫煙対策を行ったわけですが、これといって目立つ売り上げ低下などはなかったようです。むしろ、先ほども申し上げたように、喫茶店は喫煙者の来店の多い業種でもありますから、全店舗禁煙にするのであれば、ますますスターバックスや他店舗との競争が激化することになったでしょう。
そういう意味では、スターバックスや他のカフェチェーン店と差別化を図ることができたとも言えます。
まとめ
本記事では、タリーズコーヒーの受動喫煙対策と、カフェチェーンのたばこ事情について解説いたしました。尤も、喫茶店やカフェだからといってどの店舗にも喫煙者の来店が多いとは限りません。タリーズが3つのパターンに対策方法を分けたのは、お客の年齢層や、喫煙率などを検討した結果であるといえるでしょう。
仮に、喫煙者のお客の来店が頻繁にあるわけでもないのに喫煙室を作ってしまうと、コストの無駄遣いにもなりかねません。また、喫煙者のお客の来店がよくあるのに、全面禁煙にしてしまうと思わぬクレームを招いたりする可能性もあります。
自店舗がどのくらいの客層のお客がいて、喫煙率はどのくらいかなどをしっかり検討しながら、店舗の分煙や受動喫煙対策を行っていくとよいでしょう。