THE TOBACCOはコーヒースタンドも併設?新しい形の喫煙所とは

『喫煙のあり方をイノベーションする』これを聞いて皆さまはどんなモノを思い浮かべますか?煙が出ないたばこ、ニオイが付かないたばこ、、、いろいろあるかと思います。

今回ご紹介するのは、喫煙者と非喫煙者の共存を目指して神田と赤坂にオープンした新しいカタチの喫煙所『THE TOBACCO』です。喫煙所が今までの在り方を変えてくるとはどういった意味で、実際どのようなモノなのでしょうか。

本記事では『THE TOBACCO』の喫煙所のコンセプトから、今後喫煙者と非喫煙者が共存していくために考えていきたいこと、対策をとるべきことについて考察してまいります。

4月1日から『屋内原則禁煙』。対処遅れた店舗の解決法は?

THE TOBACCOとは

非喫煙者と喫煙者が心地よく共存できることを目指し、『喫煙のあり方をイノベーションする』をコンセプトに掲げた喫煙所『THE TOBACCO(ザ・タバコ)』は、6月1日に東京の赤坂と神田の2か所にオープンしました。

クリーンでゆったりとした魅力的な喫煙シーンを提供することを目的とし、ミニマルでモダンな雰囲気でありながらも、素材の温かみや細部のこだわりを感じることのできる空間となっているのが『THE TOBACCO』です。まずはコンセプトや今後の方針について掘り下げていってみましょう。

喫煙者と非喫煙者の共存を目的に

『THE TOBACCO』は、今年4月1日に全面施行された改正健康増進法により飲食店を含め多くの屋内での喫煙が原則禁止とされる中、マナー良く、心地よい分煙の実現とたばこ文化の発信を目的として指導した新しい喫煙所ブランドになります。

4月1日に改正健康増進法が施行されたことで、完全禁煙に踏み込んだ施設も多く、公衆の喫煙所についてもポイ捨てなどが多発するなどマナーが悪いという理由から、最近では次々に閉鎖されていっています。そうしたことからか、喫煙者は非喫煙者から煙たがられがちです。

しかし、『THE TOBACCO』では、喫煙者に心地よい喫煙の空間を提供し、マナーよく喫煙をさせることで、非喫煙者からの理解を得、結果的に共存することを目的としています。

コーヒースタンドも併設

また、神田、赤坂どちらの喫煙所にもコーヒースタンドが併設しているのも特徴で、コーヒーやカフェラテ、アルコール飲料等を提供するほか、たばこや関連グッズの販売も行っています。さらにはエントランスを別に設けているため、非喫煙者が休憩のためにコーヒースタンドのみを利用することも可能です。

注意しておきたいのが、改正健康増進法では喫煙室内での飲食が禁止されているという点です。喫煙者は併設したコーヒースタンドで購入した飲み物を、喫煙室内に持ち込んで飲みながら喫煙をするということはできませんので注意しましょう。

オリジナルグッズに関しては『たばこ文化をポップに伝えたい』という思いから生まれたもので、イラストレーターや、グラフィックデザイナーとのコラボレーションにより実現しました。

2020年に4ヵ所、2021年には13ヵ所の展開を予定

『THE TOBACCO』は現在、東京の赤坂、神田の2施設の展開になりますが、2020年内に4ヵ所、2021年には13ヵ所に順次オープンする予定です。

それぞれの施設条件に合わせて最適な集塵機と排煙出力調整機能を導入し、利用者が喫煙所に出入りした後、服などに匂いが残らない快適さを追求しながら、混雑時や時間帯によって排煙出力を調整、集塵機と冷暖房もあわせてバランスを保った心地良い空間を提供する方針です。利用する時間帯や前後の予定を気にすることなく、いつでも気軽に立ち寄ることができる環境を目指しているといいます。

喫煙者と非喫煙者の共存のために考えたいこと

では飲食店やオフィス等、4月に原則喫煙禁止になった施設において、今後喫煙者と非喫煙者の共存のために考えていきたいこととはいったいどのようなことなのでしょう。

そもそも完全禁煙における問題点とは?

共存の話をする前におさえておきたいのが、そもそも完全禁煙にすることで起こりうる問題点とはどういったことがあげられるのかという点です。

まずは、喫煙者が喫煙をする場所がないことによるポイ捨てなどのマナー違反の問題、
また、近隣施設や来客者からのクレームなどがあげられます。

特に、近隣施設や来客者からのクレームについてはビジネス上、マイナスのイメージが残る可能性が大きくなりますので注意が必要です。さらには喫煙者が多く利用する施設では、集客力が停滞したり、ビジネスでは休憩所がなくなったことにより業績に響くこともあるかもしれません。

喫煙者のスペースを作ること

以上のような課題点があげられますが、要は、喫煙者に喫煙ができるスペースを提供することで上記のような問題点は解決されます。

指定の場所での喫煙を促せば、それ以外のところで喫煙をする必要がありませんし、非喫煙者からのクレームも当然なくなるでしょう。

喫煙者は指定の場所がないために肩身の狭い思いやマナー違反をしてしまう人が出てくるのであって、きちんとしたスペースを提供すれば、諸問題に対してもぐらたたきのように対処していく必要もなくなります。

非喫煙者の理解を得やすい環境をつくること

基本的に非喫煙者は自身に迷惑をこうむらなければ喫煙をするなという意見を持っている人はほとんどおりません。実際、飲食店の調査でも喫煙者の64.3%、非喫煙者の76.7%が分煙の必要性を感じているといいます。

要は、約7割の人が分煙をされていれば、喫煙に関して負のイメージを抱かないということです。

非喫煙者の理解を得やすい環境を作ることで共存を目指すことができます。

施設の共用スペースにおける喫煙室の今後の在り方

そうしたことで、今後は喫煙室や喫煙所等を設置する施設も増えてくるかと思いますが、施設の共用スペースに喫煙室を設置する際、どうしても『喫煙者のみの場所』となってしまいがちです。

上手く『共用』『共存』するために、今後喫煙室を作るときに考えておきたい今後の『喫煙室の在り方』とはどんなことがあげられるでしょうか。

非喫煙者も利用できるような空間づくり

喫煙者は喫煙するという明確な目的を持って喫煙場所へ行くわけですが非喫煙者向けのリフレッシュスペースを設置しても『休憩する』という目的では利用しません。

その点、冒頭にご紹介した、『THE TOBACCO』の例は、喫煙所でありながらも併設したコーヒースタンドは非喫煙者も利用できるようなものでした。このように、どうすれば非喫煙者が自然に、気軽に集まってリフレッシュできるか、そういう空間をどうやってつくっていくかが課題であるといえるでしょう。

より多機能な複合目的のスペースへ

『喫煙』のみの限られた目的はなく、いろいろなレイアウトの空間があれば、ワーカーの様々な業務上のシーンにおいて最も居心地の良い場所を選択することができます。リフレッシュスペースなどの共用スペースは、あえて特定の目的に限定せず、ワーカーの状態に合わせて自由に多機能に活用できることが求められるでしょう。
そうすることで、使われにくいリフレッシュスペースのような無駄な投資を回避でき、結果的に限られたスペースの有効活用、スペースの生きた使われ方がされるようになります。

まとめ

本記事では、『THE TOBACCO』の喫煙所の例をもとに、今後の喫煙室や共用スペースの在り方について解説いたしました。たばこの値段が年々上がりつつあることから、以前よりは喫煙者は減少傾向にありますが、それでもやはり一定数、嗜好として喫煙をしている方はいらっしゃいます。

特に、男性の多い職場や居酒屋、パチンコなどは比較的喫煙率が高いといえるでしょう。そのような場所でも、非喫煙者も喫煙者も安心して過ごすことができる空間を作り、それぞれの差別なく共存していくことが重要です。

今やインターネットの普及によりますますコミュニケーションが希薄になっていっています。そうした中で休憩の一コマ、喫煙所での一コマがよりよい『コミュニケーション』の場となることも期待できるでしょう。

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