加熱式たばこと紙巻きたばこの専用喫煙室の違いと設置するときの注意点

『たばこ』と言えば、刻んだたばこの葉を紙で巻いた『紙巻きたばこ』を連想する方が多いかもしれませんが、2016年ごろからは、紙巻きたばこと少々方式の異なる『加熱式たばこ』も新しいたばこの一大ジャンルとなりつつあります。

こうした現状により、今年4月に施行される改正健康増進法に基づいた受動喫煙対策に関する取り組みにおいては、この『加熱式たばこ』についての取り扱いも重点的に行われています。これらの方針に基づいて分煙対策の措置を行おうとした矢先、たばこの種類によって専用喫煙室における条件が異なるケースもあり、よくわからなくなってきたという方も少なくないはずです。

今回は、加熱式たばこと紙巻きたばこの専用喫煙室にかかる条件や設置するときの注意点などをご紹介していきたいと思います。

加熱式たばこと紙巻きたばこの違いについて

近年人気が高まっている『加熱式たばこ』と、従来の『紙巻たばこ』は、同じたばことして扱われていますが、たばこの成分を吸収する方法はそれぞれ全く異なっています。それぞれの分煙方法、喫煙室設置方法をご説明する前に、これらのたばこの方式の違いについて軽く触れたいと思います。

加熱式たばこ

加熱式たばことは、たばこの葉やたばこの葉を用いた加工品を燃焼させずに、充電式の専用機器を用いて電気で加熱することで煙を発生させるものです。この『加熱式たばこ』は、日本国内で2016年から順次発売が開始され、現在主に3社から3種類の加熱式たばこが販売されています。これは紙巻きたばこと違って燃焼を伴わないため副流煙はほぼ発生しないと言われています。

特に日本たばこ産業(JT)によると、WHOが優先して低減すべき成分として選択している9つの物質(ベンゾピレン 、ホルムアルデヒド 、アセトアルデヒド 、アクロレインなど)は紙巻きたばこと比べて平均して約99%低減されたとされています。

ただ、加熱式タバコから発生する有害成分は決してゼロであるというわけではありません。

紙巻たばこ

一方紙巻たばことは、従来広く楽しまれてきたたばこで、たばこの葉に火を付けることで煙を発生させ、それに含まれるたばこ成分を吸引するものです。加熱式たばこと、紙巻たばこの最も異なる点は、この『火を付けるか付けないか』という特徴にあります。

喫煙専用室に求められる条件

このように、有害な物質を含むたばこの煙を受動喫煙として周囲の人の健康に害を及ぼさないための対策として、分煙対策が推奨されているわけです。4月に改正健康増進法が改正されると、原則屋内喫煙禁止となりますが、一定の条件を満たした『喫煙専用室』や『加熱式たばこ専用室』等を設けることで、その空間のみでは屋内での喫煙が可能となります。

喫煙室設置の条件

喫煙室設置においては、いくつかのルールが存在します。まず、喫煙室の存在を示す標識の掲示、喫煙室内への未成年者の立ち入り(従業員を含む)をしないことなどがあげられます。禁煙室にたばこの煙が出ていかないための措置や、空間の区画をすること、たばこの煙が屋外に排気されるよう措置することも条件です。

この、喫煙専用室内では、飲食をはじめとしたサービスの提供は一切出来ませんが、店内に設置することで来店客は外に出ていかずとも喫煙専用室を利用することで喫煙をすることができるようになります。

ただ、学校、病院、児童福祉施設等においては、屋内に喫煙専用室を設置することは認められていません。屋外に適切な設備を備えた場合に限り、その場所を『喫煙専用室』とすることは可能です。

加熱式たばこ専用室の設置と条件

また、改正健康増進法に基づく各種喫煙専用室のうち、『喫煙専用室』のほかにも『加熱式たばこ専用室』があります。

『加熱式たばこ専用室』は、『喫煙専用室』とは異なり、加熱式たばこのみの喫煙が認められている喫煙室で、紙巻たばこの喫煙はこの専用室内では出来ません。通常の紙巻たばこに比べて、加熱式たばこが、少々害が軽減されると言われているからか、『加熱式たばこ専用室』では、飲食物などのサービスを提供することが可能です。

『加熱式たばこ専用室』の設置で分煙を行う場合もまた施設内に『加熱式たばこ専用室』が設置されていることを示すための標識は必要になります。施設の入り口など、見えやすいところに掲示することで、『加熱式たばこ専用室』が施設内にあることを周知し、それ以外の部屋が禁煙であることもまた同時に周知することが可能です。

ただ、このような標識を掲示する場合、分かりにくい標識であったり、曖昧な表現であったりすると、その場所が『加熱式たばこ専用室』として認められない場合もありますので注意が必要です。ですので、グラフィックで『加熱式たばこ専用室』を表記するだけでなく、文字を記載して示すことが重要になってきます。

喫煙専用室で紙巻きたばこと加熱式たばこは同時に喫煙できる?

結論から申し上げますと、喫煙専用室内で『加熱式たばこ専用室』という標識を表示していない限り、紙巻きたばこと加熱式たばこの同室での喫煙は可能です。

ただその場合は、たとえ喫煙専用室内の喫煙者が加熱式たばこの喫煙者のみであったとしても、その他サービス等を提供することはできません。

もし、分煙対策を行うにあたって喫煙室内にも飲食物などのサービスを提供したいという場合には、『喫煙専用室』の他に『加熱式たばこ専用室』を設置することでその場所へのサービス提供が可能になります。

特に、居酒屋やパチンコ店等では、飲食や遊技をしながら喫煙をしたいという方も少なくないかと思いますので、『加熱式たばこ専用室』の設置で分煙を行うことで、顧客満足度もしっかり守ることができるかもしれませんね。

まとめ

今回は、加熱式たばこと、紙巻きたばこの違いにフォーカスしてそれぞれの分煙方法についてご紹介しました。

加熱式たばこは、紙巻きたばこに比べて少々害が少ないと言われていることから、今回施行される改正健康増進法においてもその規制は紙巻きたばこに比べて、緩いところがあるようです。

これから分煙対策を行う場合もこれらの知識を持っておくことで、効果的な分煙対策を行う小尾とができるでしょう。