受動喫煙対策に関するアンケートからわかる、分煙への影響

改正健康増進法が全面施行され、各都道府県や自治体においても受動喫煙対策への関心が高まっています。お住まいの地域や、他の地域がどのように受動喫煙対策を行っているのか、気になる人も多いのではないでしょうか。

 そこで今回は、長野県が行った受動喫煙に対するアンケート調査結果を紹介したいと思います。長野県では2019年11月に、県内500事業所を対象にアンケート調査を実施しました。主に飲食店、宿泊施設、事務所などの各施設を対象に、受動喫煙防止対策の取組状況を調査するアンケートです。長野県にお住まいの方も、他県の受動喫煙対策が気になる方も、ぜひ目を通してみてください。

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長野県がおこなった受動喫煙対策に関するアンケ―ト

長野県が行ったアンケートの目的は、健康増進法の改正に向けて各施設における受動喫煙対策の取り組み状況を把握することにあります。調査対象は、県内の以下10業種の中から500の企業が選ばれました。

・小売業

・卸売業

・製造業

・飲食業

・旅館・ホテル業

・建設業

・洗濯・美容・理容・浴場業

・娯楽業

・金融業

・鉄道業

アンケート調査およびヒアリング調査が行われ、回収率は53.2%(回収件数266件)となりました。主な調査の内容は、以下のようになっています。

・受動喫煙防止(禁煙・分煙)の対策状況の現状

・受動喫煙防止対策への取組予定(法の全面施行に向けての取組予定) 

・受動喫煙防止対策後の業績の変化

 それでは各調査の回答内容について、さっそく見ていきましょう。

禁煙または分煙などの対策状況について

長野県が行った調査の結果によると、受動喫煙防止対策の現状は以下のようになっています。

項目 回答数
敷地内禁煙 17 6.4
屋内禁煙 126 47.4
屋内に喫煙室あり 78 29.3
屋内にその他の分煙対策 25 9.4
特に対策なし 17 6.4
無回答 3 1.1

 

「敷地内禁煙」または「屋内禁煙」と回答した企業は53.8%で、半数以上の企業が屋内における完全禁煙を実施済みであると判明しました。さらに「屋内に喫煙室あり」「屋内にその他の分煙対策」と回答した企業が38.7%と続き、長野県における受動喫煙防止対策への意識は非常に高いことが分かりますね。

受動喫煙対策への取り組み予定について

「受動喫煙防止対策の現状」結果を踏まえた上で、「敷地内禁煙」「屋内禁煙」「無回答」を除いた120企業を対象に、法の全面施行に向けての取組予定調査も行われました。回答は以下のようになっています。

項目 回答数
敷地内禁煙 1 0.8
屋内禁煙 22 18.3
屋内に一定の基準を満たした喫煙室を設置(または改修) 81 67.5
未定 15 12.5
無回答 1 0.8

 屋内の完全禁煙を実施していない企業のうち、86.7%の企業が改正健康増進法の全面施行日までに受動喫煙対策を実施すると回答しました。これまでの調査結果を踏まえると、有効回答266の企業のうち、92.9%の企業(247企業)が改正健康増進法の全面施行日までに、法で定められた受動喫煙対策を実施すると回答しています。多くの企業に改正健康増進法の周知が行き届いており、対策に前向きであることが判明しました。

受動喫煙対策をしたことによる業績変化について

調査では「受動喫煙防止対策の現状」で「特に対策なし」「無回答」を除いた 246 企業を対象に、受動喫煙防止対策後の業績の変化についても調査されました。

項目 回答
売上が大幅に増えた
売上が増えた 1 0.4
変化はない 187 76.0
売上が減った 4 1.6
売上が大幅に減った 1 0.4
不明 51 20.7
無回答 2 0.8

 この調査では「変化はない」が 76.0%と最も高い結果となりました。この結果を踏まえると、受動喫煙防止対策の実施が売上に及ぼす影響はあまりないと考えられます。

受動喫煙防止対策への顧客の反応

受動喫煙対策を実施したことによるお客様の反応も、調査が行われました。こちらの回答は、以下のようになっています。

項目 回答
好評 11 4.5
概ね好評 64 26.0
特になし 126 51.2
少し不評 11 4.5
不評
不明 32 13.0
無回答 2 0.8

もっとも高い回答は「特になし」が51.2%、続いて「好評」「概ね好評」の合計は 30.5%となっています。「少し不評」「不評」の合計は4.5%と、好評寄りの声よりも遥かに低い割合となりました。

受動喫煙防止対策への従業員の反応

受動喫煙防止対策を実施したことによる従業員の反応も、調査が行われました。こちらは以下のように回答されています。

項目 回答
好評 26 10.6
概ね好評 87 35.4
特になし 105 42.7
少し不評 13 5.3
不評 1 0.4
不明 10 4.1
無回答 4 1.6

 

もっとも高い回答は「特になし」で42.7%、さらに続けて「好評」「概ね好評」の合計が45.9%です。こちらも「少し不評」「不評」の合計は5.7%と、好評寄りの声が上回る結果となりました。

受動喫煙対策のためのセミナー開催も

長野県の調査では、受動喫煙対策について「行政に望むこと」という調査も行われました。こちらの調査の回答は、以下のようになっています。

項目 回答
喫煙者へのマナー向上のための普及啓発 143 52.8
受動喫煙による健康への悪影響についての普及啓発 104 39.1
受動喫煙防止対策を実施する企業への助成等 100 37.6
健康増進法の改正内容の周知、遵守徹底 92 34.6
公共の場所での喫煙所の整備 90 33.8
たばこをやめたい人への禁煙支援 78 29.3
条例の制定等による受動喫煙防止のための喫煙の一層の規制強化 66 24.8
その他 9 3.4
無回答 7 2.6

 

もっとも高い回答は、「喫煙者へのマナー向上のための普及啓発」の53.8%です。次いで高いのは「受動喫煙による健康への悪影響についての普及啓発」の39.1%。「受動喫煙防止対策を実施する企業への助成等」が37.6%となりました。

この結果からも分かるように、受動喫煙対策のセミナー開催のニーズは大きいと言えるでしょう。実際に長野県では、1月23日(木)に諏訪商工会議所において、「お店やオフィス・事務所等に求められる受動喫煙防止対策のキホン説明会」が行われました。

受動喫煙対策セミナーの需要が高まる一方で、現在はセミナーなどの開催が難しい状況となっています。受動喫煙対策防止に関する情報は、厚生労働省やJT(日本たばこ産業)のウェブサイトにおいても記載・解説されています。しかし「分かりにくい」「疑問点がある」「自分のオフィス・店舗はどの例に該当するのか」など、不明点をお持ちの方もいらっしゃるかと思われます。

マナーではなくルールとなった受動喫煙対策。実際に質問して疑問や不安を解消した上で、しっかりと取り組みたいですよね。少しでも疑問や不安があるという方は、本サイトへお気軽にお問い合わせください。専門スタッフが個別事例に照らし合わせ、一人一人の疑問に回答させていただきます。

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まとめ

今回は長野県の受動喫煙対策状況についてお伝えしました。改正健康増進法が全面施行され、これまでマナーだった受動喫煙対策が義務となりました。昨今では受動喫煙がもたらす健康被害リスクが注目されており、対策が喫緊の課題となっています。

その一方で、受動喫煙対策をどのように行えばいいのか、お悩みの方も少なくありません。本サイトでは受動喫煙対策に関するコラムや、有効な分煙方法に関する情報などを多く掲載しています。これらの情報を、ぜひ参考にしてください。また個別事例のご相談も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせくださいね。

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