老舗旅館『加賀屋』が行った分煙対策と今後の旅館の『健康』への考え方

老舗旅館等、日本古来の文化を継承し、コンセプトとする施設においては、『誰もが快適に利用できる環境づくり』をおもてなしの一環として提供している施設も多いでしょう。そんな旅館にとって、一つ問題となるのが『喫煙』に関する問題です。非喫煙者が健康的な不安を抱かずに過ごすことができる環境はもちろん禁煙の環境ではありますが、喫煙者が一晩なり二晩なり過ごす空間として、『喫煙スペース』を構築することもまたおもてなしととらえられることもあるからです。

本記事では旅館の『健康面』に関する『おもてなし』という観点から、老舗旅館『加賀屋』が行った分煙対策、今後旅館に求められる『健康と居心地の両立』について解説してまいります。

旅館業で分煙対策をお考えの方、喫煙に関する健康問題に対してどのような対策をとるのがお客への最高のおもてなしとなるのか、、お悩みの方はぜひ最後までお読みください。

老舗旅館『加賀屋』が行った分煙対策

まずは老舗旅館『加賀屋』が行った分煙対策の例からご紹介していきます。

『加賀屋』の分煙方法

石川県・能登半島の七尾湾を臨む老舗旅館『加賀屋』は、その114年の歴史において、宿泊客への満足を徹底して追求してきたことで知られています。決して交通の便が良いとは言えない和倉温泉ですが、そこまで足を運んだ旅行者に感動を与えるために、ソフト面もハード面も進化させてきました。

そんな『加賀屋』は10年ほど前から分煙に取り組み、館内4か所に喫煙室を設けて客室の35%を禁煙にしました。そして2020年4月には改正健康増進法に伴い、技術的基準等を満たすべく、喫煙室の改修、新設を行っています。

喫煙室を設置する際の技術的基準とは?適切な基準を知って効果的な分煙対策をしよう

加賀屋が行った喫煙室の設置は、雪月花1階、雪月花2階、雪月花4階、能登本陣1階、メインダイニング四季亭内、エントランス前などの共同空間のみで、その他客室に関しては喫煙OKとしています。

おもてなしとしての分煙

また、常備するたばこの銘柄も50以上、そこになければ街中を探し回ってお客の希望にこたえるといいます。分煙をして非喫煙者の健康もまもりつつ、喫煙者のおもてなしも忘れないそれが『おもてなしの加賀屋』たるゆえんです。

実際に、ここまで喫煙室の構築に力を入れた理由に関して若女将は『ことをこなす場所』ではなく、『ときを過ごす場所』として加賀屋で過ごす『時間』にも付加価値を提供したかったからであるといいます。

『全国からお越しいただいたお客様同士がここで出会い、リラックスされて思い出が増えていく。そして、お仕事やプライベートも充実される。そのような場所をめざして、加賀屋が大切にする〝快適性・温かみ・特別感〞を喫煙専用室にも求めました』としています。

旅館における健康増進法への考え方

基本的に旅館などの宿泊室における『健康増進法』が定めるところは

①共同空間は原則禁煙

②個別の客室に関しては規制なし

となっております。

①共同空間は原則禁煙

共同空間、いわゆるエントランスやお食事部屋などに関して喫煙をOKとするには分煙対策が必要になります。その際の分煙基準としては、第二種施設における分煙基準と同様で、喫煙室外に煙が流れ込まないようなシステムをする、喫煙室内では飲食等の行為は許可されない等です。

喫煙室を設置する際の技術的基準とは?適切な基準を知って効果的な分煙対策をしよう

また、飲食などのサービスを行う場合は、加熱式たばこのみが喫煙できる空間にするなど、配慮をしなければなりません。

加熱式たばこと紙巻きたばこの専用喫煙室の違いと設置するときの注意点

②個別の客室に関しては規制なし

続いて、個別の客室に関してですが、特別分煙をしなければならない、喫煙をしてはならない等の規制はありません。というのも、旅館の客室は個人の自宅や車内等と同様に『プライベート空間』とみなされるからです。そのため、喫煙可能の客室、喫煙禁止の客室などと特別分けなければならないなどの規制はないものの、その面に関しては、旅館側の配慮にゆだねられるということになるでしょう。

宿泊施設における分煙対策方法

健康と居心地の両立とおもてなしについて

宿泊施設の中でも、旅館は特にお客への『おもてなし』に力を入れている施設が多いはずです。お迎えからお見送りまでスタッフが一人ついたり、お食事も割烹料理等が提供される施設もあるでしょう。

しかし、そういった旅館ならではの配慮やおもてなしはすでにどこの旅館も実施しているのです。プラスアルファ、どんな人にも安心して楽しんでもらえる旅館にしていくのならば、今後は健康面と居心地両方に配慮したおもてなしが必要になってくるでしょう。

それが、分煙対策でもあります。

最近では新型コロナウイルスの影響もあり、コロナウイルスがまれに肺に症状をきたす場合もあるとアナウンスされていることから、今後は非喫煙者のなかでも特に受動喫煙に関してビットが高い人が増えるということが予想できます。しかし、旅行客の中には旅館ならではの落ち着く空間の中でたばこを1つや2つ吸いたいな、、と思うかたもいらっしゃるでしょう。その両方のお客に配慮できるのが『分煙対策』であるわけです。

非喫煙者の健康への配慮、喫煙者の居心地の良さへの配慮、そのような新しいおもてなしの在り方が、今後の旅館では必要になってくるといえるでしょう。

アフターコロナに向けた宿泊施設がとるべき対応策とは

まとめ

本記事では老舗旅館『加賀屋』が行った分煙対策と、加賀屋のおもてなしへの考え方、そして今後の旅館がとるべき健康の観点からの旅行体験について解説してまいりました。

加賀屋は『ときを過ごす場所』として、非喫煙者にも喫煙者にも両方に配慮したおもてなしを、約10年前から取り組んでいます。そうしたことで、非喫煙者からはたばこの匂いに関するクレームはもちろんなく、喫煙者からもたばこを吸う場所がないというクレームや、ポイすて、マナー違反等のリスクもなくなりました。

館内を全面禁煙にするのは、手っ取り早く、コストもかかりません。しかし、旅館ならではのおもてなしをくまなく提供するのであれば、この『分煙対策』というのも、一つの方法となってくるといえるでしょう。

旅館における分煙のご相談については、分煙対策くんへご連絡ください。

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