禁煙の店舗を分煙に変更する3つの方法と注意点

4月1日に改正された健康増進法に伴い、飲食店を含む多くの施設が屋内禁煙の措置を取ったことでしょう。中には、お客からの要望やお店の方針で分煙対策を行った店舗もあるはずです。
そうはいっても分煙をするにはそれなりのコストも必要になりますので、手っ取り早く完全禁煙を行った店舗が多いのではないでしょうか。しかし、改正健康増進法が施行されてから約4か月、最近ではお客側から『分煙にしてほしい』という要望があげられることも少なくないようです。
そこで本記事では、完全禁煙の店舗が分煙にする方法と、分煙に変更する時の注意点について解説してまいります。
目次
禁煙の店舗を分煙に変更する方法
改正健康増進法が施行された時点で、禁煙OKにしていた店舗は、分煙に変更するなり完全禁煙に変更するなり何らかの対策を行ったと思います。もし仮に以前のままの喫煙体制、分煙体制で営業をしていた場合は、罰則の対象となりますので注意が必要です。
このように、多くの店舗が受動喫煙対策を行うようになったことで、喫煙者にとっては肩身が狭い思いをするようになり、お店に『分煙にしてくれ』と申し出る喫煙者もいるようです。特に、居酒屋や喫茶店などの比較的喫煙者のお客の休憩所ともなりやすい業種に関しては何件かお客からの意見を受けているという店舗もあるのではないでしょうか。
まずここからは、禁煙にしていた店舗を分煙に変更する方法を3つご紹介していきます。
①リニューアル
1つ目の方法は、リニューアルをするという方法です。リニューアルですので、それなりの時間はかかってしまう方法になりますが、お店の一角に喫煙室を構築する方法ですので、お店の雰囲気を壊さずに設置できるというメリットがあります。
また、分煙をする際は、トイレやレジなど非喫煙者の導線となる場所への喫煙室の設置はできませんので、リニューアルの場合は、新たに設計しなおせることから、誰もが利用しやすいように変更できる点も利点であるといえるでしょう。
②喫煙ボックスの設置
続いては、喫煙ボックスの設置です。リニューアル工事のように、お店の一角を喫煙室にするのではなく、お店の中のあいたスペースに喫煙ボックスというパーソナルボックスを設置することで簡単に分煙をすることができます。
デザインの面で、お店の中の雰囲気と合わないのではと心配になられる方もいらっしゃるかもしれませんが、喫煙ボックスはたくさんの種類があり、デザイン性にも富んだものもありますので、お店の雰囲気に溶け込む喫煙ボックスを選べば見た目も問題ありません。
しかし、新たなものを設置するわけですので、スペースの確保が必須になります。
③加熱式たばこ専用室の設置
三つめは加熱式たばこ喫煙室の設置です。上記の分煙方法と違う点は、加熱式たばこ限定で喫煙ができる部屋を構築することで、『喫煙室内で食事等ができる』という点です。要は、リニューアルも新たな喫煙ボックスの設置も必要なく、煙が外部に漏れないための空気清浄機などさえおいていれば、客席をそのまま加熱式たばこ専用室にすることができるということです。
しかし、この時も非喫煙者の導線となるところに設置しないよう配慮しましょう。フロアが1階、2階と分かれている場合は、煙が上に上る性質を利用して、2階に加熱式たばこ専用喫煙室を作るのもよいかもしれませんね。
禁煙の店舗を分煙に変更するメリット
一度全面禁煙にした店舗を改めて分煙に変更するのには、どのようなメリットが考えられるのでしょうか。
喫煙者のお客を呼び戻すことができる
居酒屋や喫茶店、パチンコ店、カラオケ店など、お店柄たばこを吸う人が多いお店は、全面禁煙にしたことで客足が遠のいていたという店舗もあるでしょう。
現状コロナウイルスの感染拡大の影響により、外出を自粛している方も多いことから、実際喫煙者のお客がどのくらい減少したかなど統計に取ることは難しいかもしれませんが、喫煙者にとってお酒や休憩とたばこはセットで考えている方も多く、喫煙ができないのであれば喫煙ができるお店に行こうとするかたもいらっしゃるかもしれません。
そういったお客を改めて集客できるという点がメリットとしてあげられます。
路上喫煙のクレームを防ぐことができる
仮にお店の中を全面禁煙にしても、屋外の喫煙の規制は特にない為、喫煙者のお客は屋内で自由にたばこを吸ってしまう可能性があります。そうすると、他のお客からはもちろんのこと、近隣の店舗からクレームを受けてしまうことにもつながりかねません。ひいては、屋外で吸ったたばこの煙が屋内に流入してしまっては、屋内禁煙の意味がなくなってしまいます。
その点、しっかりとした分煙対策を行うことで喫煙者には喫煙ができる場所を用意することができ、非喫煙者も快適に過ごすことができるようになるはずです。
禁煙の店舗を分煙に変更するときの注意点
しかし、これまで禁煙にしていた店舗を分煙に変更するのですから、いくつかのポイントをしっかりと念頭に入れておかなければなりません。
ここからは、禁煙の店舗を分煙に変更するときの注意点について解説していきます。
技術的基準
1つ目は、技術的基準を満たさなければならないという点です。これまで完全禁煙として営業をしていたお店だからこそ、煙の対策をきちんと行わなければ、逆に非喫煙者からクレームを受けてしまう可能性もあります。
それだけでなく、当然ながら罰則の対象ともなりますので、しっかりと理解しておくことが大切です。
看板の設置が必須
また、完全禁煙の場合は必要なかった看板の設置が必要になります。ここでいう看板とは、喫煙ができるお店であることを示す標識のようなもので、こちらもお客の見える位置、目につきやすい場所に設置することを義務付けられています。
まとめ
すでに完全禁煙にしていた店舗でもお客からの要望で分煙を検討する方は少なくないでしょう。実際に分煙対策君にお問合せいただいた中でも、『お客様から分煙をしてほしいと要望があった』とご相談をいただいた例がいくつかあります。
お客の声に柔軟に対応できるお店は、きっとお客からの支持も大きくなるはずです。喫煙者も非喫煙者も過ごしやすいお店作りの第一歩として、分煙化を行っていきませんか。
禁煙だった店舗の分煙化についてのご相談は、下記のお問合せ窓口からお気軽にご相談ください。