【企業の分煙状況】完全分煙は約過半数!?その理由とは

4月に改正された健康増進法により、オフィスをはじめ多くの事業所が原則屋内禁煙となりました。オフィスで働く喫煙者にとっては、オフィスが完全禁煙になることで、休憩の場所がなくなるなど肩身の狭い思いをしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

とはいえ、帝国データバンクの調査によると、企業の受動喫煙対策では、約過半数の事業所が完全分煙を行っているという結果になっています。分煙は喫煙者も非喫煙者も気持ちよく過ごすことができるというメリットがあることから、企業だけでなく飲食店やパチンコ店等でも広がってきておりますが、お客のためではない、いわゆる『従業員向け』の企業の分煙はいったいどのような目的があり、メリットがあるのでしょうか。

本記事では帝国データバンクの調査結果をもとに、企業が分煙をする理由について解説してまいります。

企業の主要事業所における分煙状況

下記の図は帝国データバンクが2020年3月に発表した、『企業における喫煙に関する意識調査』の結果です。

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000097.000043465.html

企業における本社事業所または主要事業所の喫煙状況について、適切な換気がされている喫煙場所がある、または屋外に喫煙所を設けている『完全分煙』は53.9%でトップとなりました。一方で、全面禁煙にしている事業所は26.2%という結果になり、完全分煙をしている事業所は全面禁煙にしている事業所の約2倍ということになります。

また、時間帯分煙や不完全分煙等も合わせると、66%以上の事業所が何かしらの分煙対策を取り入れているということになります。この調査は2月に行われた調査になりますので、その後4月に改正健康増進法が施行されたため、調査時点と現在では少々数字の差はあることになるかと思いますが、完全分煙をしている事業所は引き続き完全分煙を行っているかとおもいますので、そちらを踏まえても約過半数以上の施設が完全分煙をしているということになるでしょう。

業界・地域別『完全禁煙』の割合について

続いては、業界別、地域別の完全禁煙の割合について見ていきます。

全面禁煙について、規模別では規模が小さい企業ほど実施しており、業界別では『金融』『不動産』で、地域別では大都市を抱える『南関東』や『近畿』で全面禁煙を実施している割合が高いということがわかります。

逆に、農林水産業、建設業、製造業などについては、分煙などの対策を取っている企業が多いといえるでしょう。金融や不動産、サービス業については、従業員の出入りだけでなく外部からの来客が多いということも全面禁煙の割合が多い一つの理由である可能性が高いです。

企業が分煙をする理由

ここまでに解説した内容からもわかるように、過半数以上の企業、事業所が分煙をしているということになります。では、企業が分煙をする理由はどんなことがあげられルのでしょうか。

企業が考える改正健康増進法の影響

帝国データバンクが行った調査では、2020年4月に改正された健康増進法によって業績に『マイナスの影響がある』と回答した企業は12.9%である一方、プラスの影響があると回答した企業は2%程度にとどまっています。

ただ、影響があると回答した業界は、旅館やホテル、飲食業などのサービス業であり、お客側への配慮であるとみられます。

企業が分煙をする主な理由とは

先ほどの業績悪化が懸念されるなどの理由もありますが企業が分煙をする理由としては、

①業績悪化懸念のため
②マナー違反防止のため
③喫煙者への配慮のため

であることが考えられます。従業員や来客者等に喫煙者がいる場合、ポイ捨て等のマナー違反が発生するリスクがあったり、喫煙者の休憩場所を作るなどの配慮のためであるといえるでしょう。

企業での分煙方法とは

最後に、企業でできる分煙方法4つの方法があります。

①分煙ボックスの設置

②喫煙専用室の設置

③加熱式たばこ喫煙室の設置

④屋外喫煙所の設置

①分煙ボックスの設置

1つは屋内もしくは屋外に分煙パーソナルボックスを設置するという方法です。この分煙方法は、屋内外問わず置くだけで分煙が完了するという利点があります。

尤も、分煙を行うには禁煙の場所に煙が流れ込まないような対策が必要になるわけですが、分煙ボックスの設置の場合は、それらの対策がすでに完了した状態でボックス化されておりますので、設置すればすぐに分煙ができるようになります。

分煙ボックスの比較と、選ぶときのポイント

②喫煙専用室の設置

二つ目は喫煙ができるスペースを新たに構築するという方法です。こちらはオフィスないし事業所の一角に新たにスペースを作ることになりますので、工事期間と高額な費用が発生する可能性があります。また、分煙ボックスと違い、禁煙の場所に煙が流れ込まないようなシステムも別途準備しなければなりませんので、手間がかかる方法ではあるといえるでしょう。

しかし、しっかりとした場所を確保することができるので、喫煙者の休憩場所としてストレスなく利用することができるという利点があります。

③加熱式たばこ喫煙室の設置

3つ目は加熱式たばこ喫煙室を設置するという方法です。こちらも喫煙専用室同様に加熱式たばこが喫煙できる場所を新たに作ることを指しますが加熱式たばこ喫煙室と喫煙専用室の大きな違いは、喫煙室内で喫煙以外の行為ができるのかできないのかという点です。

飲食店やパチンコ店などは、喫煙をしながら飲食や遊戯をしたいというお客が一定数いるために、この方法をとっている企業も多いようですが、その他のオフィスや工場については、喫煙ができる環境だけ整えればよいという場合もあるでしょう。

加熱式たばこと紙巻きたばこの専用喫煙室の違いと設置するときの注意点

④屋外喫煙所の設置

4つ目は屋外に喫煙所を設置するという方法です。改正健康増進法の規制内容では、特に屋外における喫煙については出入り口から何メートル離れなければならない、灰皿のみは許可されないなどの決まりがありませんので、基本的にはどこにどのように設置しても構いません。

しかし、厚生労働省の資料によりますと、屋外での喫煙についても『非喫煙者への配慮の努力義務』があると記載がありますので、屋外に喫煙所を設置する場合は、受動喫煙対策の観点からしっかり配慮を行うことが好ましいといえるでしょう。

第二種施設において屋外喫煙所を設置する際の注意点

まとめ

本記事では企業における分煙状況と、企業が分煙をする理由について解説してまいりました。分煙はもちろん、完全禁煙にするよりもコストがかかります。しかし、業種によっては業績に響いたり、マナー違反を防ぐためなどであらかじめた対策を打っている企業が多いようです。

分煙の方法は、分煙ボックスの設置、加熱式or紙巻きたばこ喫煙室の設置、屋外喫煙所の設置など、数種類の方法がありますので、自社の喫煙率とニーズに合わせた分煙対策をするとよいのではないでしょうか。

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