飲食店の分煙は、分煙ボックスの設置が良い?それとも喫煙室の設置がいい?

4月1日から多くの施設で原則屋内禁煙となり、『分煙対策』をしようと検討している飲食店、すでに分煙を行った飲食店なども多いのではないでしょうか。

特に飲食施設の中でも喫茶店や居酒屋などでは喫煙客の来店も頻繁にあることで、完全禁煙とするよりも、分煙対策を行うほうが喫煙者にとっても非喫煙者にとっても足を運びやすい環境となることは間違いありません。

しかし、分煙の方法はたくさんありますので、どの方法がお客に一番喜んでもらえるのか、そして非喫煙者も安心して足を運べるのか、など疑問点や不安点がぬぐえない部分があるという方も多いでしょう。

そこで本記事では飲食店の分煙は分煙ボックスの設置がよいのか、それとも喫煙室の設置が良いのかというところについて解説していきたいと思います。

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飲食店が分煙をする理由

そもそも、飲食店が分煙をする理由としては下記の事項があげられます。

①受動喫煙防止対策として
②喫煙者のお客の客離れを防ぐため
③非喫煙者も安心して足を運べるよう配慮するため
④喫煙客の割合が多い為

4月1日に改正された健康増進法は、『受動喫煙をなくすこと』が目的です。受動喫煙とは簡単に言うと喫煙を望んでいない人が、喫煙者の吸ったたばこの煙を吸ってしまうことを指し、ひいては健康被害に遭う可能性もあることから、この法律が改正されました。

とはいえ、居酒屋や喫茶店など喫煙者の割合の多い飲食店については全面禁煙にしてしまうと喫煙者のお客の客離れが起こってしまう可能性があるでしょう。また、非喫煙者も必ずしも飲食店ではたばこをすってほしくないと考えているわけではなく、分煙がきちんとされており、受動喫煙につながらない環境がしっかりと構築されていれば、問題はないと考えている方が多いようです。

このように、飲食店では、改正健康増進法が施行されたことで、受動喫煙防止対策に努めなくてはならなくなったため、喫煙客の多い飲食店や、客離れを引き起こす可能性のある飲食店、業種については分煙を行うということになります。

既存の喫煙室をそのまま喫煙専用室として分煙する方法

飲食店の分煙方法

飲食店の分煙方法は時間帯分煙や、フロア分煙などいろいろなパターンが考えられますが、本記事ではフロアはワンフロア、従業員を雇っている飲食店と想定し、分煙ボックスと喫煙室を例に挙げて分煙方法をご紹介していきます。

分煙ボックスとは

分煙ボックスとは、その名の通り分煙ができるパーソナルボックスのことで、喫煙者はそのパーソナルボックスの中に入って喫煙をすることができるようになります。イメージとしては街中においてあるような電話ボックスのようなイメージで、1人用~数人が入れるものまで、飲食店の広さや喫煙客の割合などにあわせて調整することが可能です。

特に、受動喫煙防止対策においては必ず喫煙室より外にたばこの煙が流れ出ていなかないようなシステムを構築しなければならないとされていますが、分煙ボックスではボックス自体に流入を防ぐ基準となる『技術的基準』がすでにクリアされていますので、いわば置くだけで分煙が完了となるということになります。大掛かりな工事も必要ありません。

喫煙室とは

一方喫煙室とは、喫煙専用室ともいわれ、喫煙ができる空間のことを指します。よくショッピングセンターなどのお手洗いの横に喫煙ができるスペースがあるのを見たことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、その喫煙室と同様です。

飲食店の店舗内の一角に喫煙室を構築することで、お客はその場所でのみ喫煙を行うことができるようになります。ただし、喫煙専用室内での喫煙以外の行為、例えば飲食サービスの提供等は認められておりませんので注意しましょう。

また、喫煙室の設置の場合にも禁煙室への煙の流入を防ぐための技術的基準はしっかりと守らなければ喫煙室とは認められず罰則の対象となりますので注意が必要です。技術的基準については下記の記事にて詳しい説明を行っておりますのでご覧ください。

喫煙室を設置する際の技術的基準とは?適切な基準を知って効果的な分煙対策をしよう

飲食店はどの方法で分煙をすればよい?

では、飲食店では分煙ボックスの設置と喫煙室の設置、どちらを選択すればよいのでしょうか。分煙ボックスを設置したほうがいい飲食店、喫煙室を設置したほうが良い飲食店の特徴を下記に解説していきます。

分煙ボックスを設置したほうが良い飲食店

分煙ボックスを設置したほうが良い飲食店は下記のような飲食店です。

①小規模な飲食店
②喫煙者の割合が少ない飲食店
③大規模な工事をしたくない飲食店
④簡単に分煙をしたい飲食店
⑤屋外で分煙をしたい飲食店

まず、小規模な飲食店は喫煙室を設置してしまうと喫煙室に幅をとられて客席が狭くなってしまう可能性があります。喫煙室の中では飲食ができるわけではないので、なるべく必要最低限に範囲を押さえたい所です。店舗の範囲が広くても喫煙者の割合が多くない場合は、分煙ボックスを選択することで、1人用から大きさを選ぶことができるので余計な幅をとらなくて済みます。

また、喫煙室の設置では店の一角を喫煙室とするわけですから大規模な工事を伴います。その点分煙ボックスはおくだけで分煙が完了しますので、設置工事だけで大規模な工事を行いません。リニューアル工事として飲食店を休業する必要もないので、継続して営業することもできます。

分煙ボックスでは、屋内での設置に限らず屋外で分煙をしたいときに屋外に設置することも可能ですので、融通が利くという点でもメリットがあるといえるでしょう。

喫煙室を設置したほうが良い飲食店

一方喫煙室を設置したほうが良い飲食店は下記のような飲食店です。

①店舗の範囲が広い飲食店
②喫煙客が多い飲食店
③きちんとした部屋を作りたい飲食店

店舗の範囲が広く、喫煙室を作っても客席に影響が出ず、喫煙客も多い飲食店については、喫煙室を設置するほうが良いといえます。というのも、店舗の一角に喫煙室を作ることになりますので、新たにものを置くことによる圧迫感がないからです。ただし、レジやお手洗いなど非喫煙者の導線となる場所に設置しないよう配慮しなければならないので、配慮したうえで、きちんと喫煙室として場所をとれるのか検討する必要があるでしょう。

まとめ

本記事では、飲食店の分煙対策において、分煙ボックスを選択したほうが良い飲食店、喫煙室を設置したほうが良い飲食店の特徴について解説いたしました。

比較的小規模で大掛かりな工事をしたくないといった飲食店は、大きさもデザインも選べる分煙ボックスを、店舗の広さもあり、きちんとした部屋を作りたいという飲食店は喫煙室の設置を行うとよいでしょう。

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分煙対策ではそれぞれの方法で、費用面が気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、国から補助金が出ている場合もありますので、都度確認しながら賢く分煙をしていくことが大切です。

受動喫煙防止対策に利用できる国の補助金制度について